僕の発信している情報の特性上、
多分このブログの読者の男女割合を比較すると
8:2くらいで女性の方が多いと思われます。
シャンプーやトリートメントなんて男性はほとんど気にしてませんし、
肌美容なんてもっと気にしてません。
男性なんかはかなりの数が「禿げたくない!」って思っているわりには
そういうことには無頓着ですね。。
さて今日は女性の皆さんならとても気になっているのではないかというテーマを持ってきました。
女性の皆さんは
「メイク」・「お化粧」
されてますよね?
現代では人前でお化粧をするのは
女性にとって一種の礼儀や嗜みとして考えられることもあります。
冠婚葬祭でノーメイクで出席するのは成人女性ではほとんど考えられませんよね。
一方で最近ではそのメイク技術を活かして
まるで整形でもしたかのように顔を変える「整形メイク」なんかも大流行り中です。
もはや「化粧なしでは人前に出られない!」
というような「お化粧依存症」みたいになってしまっている少し問題な人もいたりしますが、
女性にとって「お化粧」をすることは自分の顔を美しく見せる為の有効な方法であり、
「美」を追求する上ではなくてはならないものです。
しかしお化粧での肌への負担については昔から常に問題視されていて、
「お化粧をすること=肌にとってはあまりよくないこと」
という風な認識を持たれがちです。
それは
お化粧品に含まれる合成化学物質がどうのこうの、、
みたいな話がひとつだったり、
お化粧を落とさず寝ると雑菌がなんたらかんたら、、、
というような話がもうひとつあったり。
何が本当で何が嘘かわからないこの情報世界では、
やはり一般の方からすればどの情報を選択すれば良いのか難しいですよね。
というわけで今日は、美容化学的な視点から見た、
お化粧の是非についてのおはなしをしたいと思います。
メイク好き女性の皆様方、必見ですよ。
◎「お化粧」はするべきか?
例によって例のごとく、
結論から言わせていただきます。
お化粧は、
絶対に、
するべきです。
「美」を保つためにはお化粧は絶対に欠かせません。
スキンケア化粧品は使うだけ無駄!!!
・・・と言い続けているかずのすけですから、
今回も
「お化粧なんてやるだけ無駄!!!」
とかなんとか言われるかと思ったでしょう…(ニヤリ)
いいえ。
お化粧は絶対にするべきです。
極論を言ってしまえば男性だってお化粧をするべきです。
お化粧というのはそもそもただ外見を美しく見せるという働きの他にも
非常に価値のある効果があるのです。
お肌にとって、
お化粧をするとしないでは将来的に驚くほど大きな差が付いてしまいます。
お化粧とは一体どのような意味があるのでしょうか。
今日のキーワードは「紫外線」と「肌老化」です。
◎紫外線と肌老化
紫外線というものに関して、
まだ僕のコラムでは大きく扱ってはいませんが
一応こちらでかじり程度に書いています。
我々の身近な生活上で最も僕達の肌を傷つけるおそれがあるのは
「紫外線」
です。これは間違いありません。
上記のコラムでは、
紫外線の影響力をイメージするのにその急性影響を例に出して説明しましたが
そのように目に見える急性影響はある意味まだまだ恐るるに足らないもので、
実際のところ紫外線の最もおそろしい点は
目に見えない影響がどんどん蓄積して
十年単位の後に一気に表層化して現れる
ということなのです。
皆さんはこの有名な画像を見たことがありますか?
http://www.gizmodo.jp/2012/06/uv_aging.html
特殊メイクではありません。
この方はトラックの運転手を28年間続けたドライバーさん(69歳)だそうです。
この画像はノースウェスタン大学のジェニファーとホアキンによって研究されている「光老化」の写真だそうですね。
欧米の車は左ハンドルなので左側からずっと紫外線を浴び続けた結果、
このように顔の左半分だけ異常に老化してしまったということです。
実際に見た目で言えば左と右では10~15歳くらいは老けて見えますよね。
明らかに左側の頬は大きなシワが刻まれて、
目尻は下がり一部口元もたるんで見えます。
このように、紫外線を浴び続けると肌の老化が早まるということが
すでに多くの研究で明らかにされているのです。
※
紫外線中のUV-A波は肌の奥底まで透過し、皮膚細胞を生成する遺伝子情報を傷つけます。
本来、細胞は遺伝子情報を傷つけられるとその細胞を強制的に細胞死状態にすることで遺伝子の変調を拡散しないようにプログラムされています。
これが「日焼け」する毎に肌内部で行われているのですが、このような処理を何度も行ううちに細胞のプログラムがエラーを起こしはじめ、そのエラーが何年・何十年も蓄積することで「肌老化」として現れるということです。
ジェニファーとホアキンはこのような現象を「光老化」と名付けました。
◎お化粧の最大価値=紫外線を遮断する!
つまり「紫外線」というそれだけの理由から
お化粧をすることには大きな価値があります。
実際に70~80歳の男女の肌を比較しても、
男性に比べて女性の方が綺麗な肌をしている割合は多いそうです。
それは女性の多くがメイクをすることで肌老化を防いでいたからなのです。
男性は何もお化粧をしないのが基本ですし外出も多いので、
女性に対して紫外線にあたる時間も面積も大きくなり
紫外線にあたっている部分の肌の老化が早まっているのですね。
(ちなみに男性でも紫外線にあたっていない部分の肌は、意外と綺麗だったりしますよ。)
毎日しっかりメイクをしておけば、紫外線のほとんどは遮断できます。
肌に何かを乗せるだけでも一定の日焼け止め効果がありますので、
女性の方は簡単なベースメイクだけでもいいので外出する際には必ずお化粧をしましょう。
面倒な方は日焼け止めだけでも十分な効果があります。
特に老化に関して言えば「PA」というパラメータがとても重要なので
長く日に当たる場合はPA値が高いものを選ぶと良いでしょう。
男性はお化粧は中々無理だと思うので、
できる限り日焼け止めを使用することをオススメします。
◎紫外線は年々増加中
日焼け止め?なんと女々しい・・・
とか言っている時代とはもう違うのです。
多くの方がもう既に無意識に感じていることだとは思いますが、
私たちに降り注ぐ紫外線量は年々増加しています。
つまり何十年も前と今ではその紫外線の驚異は全く異なります。
数十年前を生きた私たちのおじいちゃんおばあちゃんが今のような肌状態でいることを思えば、
その当時よりもかなり強い紫外線が常に降り注ぐ現代で
その当時と同じような生活をしたら、
私たちの未来の肌はどのようになるでしょうか。
そして、私たちの子ども世代にとってはこれからさらに過酷な環境になることが予想されます。
小さい子どもの肌は非常に過敏です。
紫外線の影響も非常に受けやすいです。
(小児の光線過敏症などの皮膚病が増えています)
親として子どもの肌状態を守るためにも、
正しい紫外線の知識とその防御法を知っておく必要があるのです。
というわけで
今日はお化粧はすべきか?というおはなしをさせてもらいました。
(最後は少し脅しっぽくなっちゃいましたけど・・・(^^;)
今まで
お化粧は肌に良くない!
となんとなく思っていた人もいるとは思いますが、
確かにいくつかのデメリットはあるにはあります。
(アイメイクなんかは特に目に対して危険ですよね)
しかし肌を健やかに保つ上では、
紫外線をモロに受けないメリットと比較すると取るに足らないものです。
これまで
「お化粧はあまり良くないかも・・・。」
という風に不安を抱きながらメイクをしてきた方も多いと思いますが、
大丈夫です。今日から胸を張ってください。
お化粧はあなたの肌を守る為のバリアなのですから。