“ニキビは皮膚科へ”のウソ ~正しいニキビへの対策とは~

 

髪の話ばかりしているのでたまにはスキンケアのことも。

スキンケアに関して最も悩みの多いものと言えばまちがいなく

「ニキビ」

でしょう。

 

ニキビとは悩んでいる人にとっては本当に厄介な相手です。

治ったと思えば再発

今度こそ治ったと思えば、また再発

繰り返すうちに地肌は荒れ果て

まるで月面かと言わんばかりにデコボコに

 

そんな厄介なニキビを根っこから治す方法はないのか…

 

と多額の資金をどぶに捨てて来たという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

しかしここではっきり言わせて頂きますが、

ニキビを治す特効薬などというものはありません。

なぜならニキビというのは病症ではなく

単なる皮膚の状態の一環にすぎないからです。

 

 

人間の皮膚上にある毛穴には

皮視線・汗腺・アポクリン線などの分泌腺が存在しており、

ニキビは穴の中で皮脂線から過剰分泌された皮脂が詰まってしまい、

孔内で皮膚常在菌(アクネ菌など)が繁殖することで発症する症状です。

 


ttp://www.yoihada.jp/nikibi/ 株式会社良い肌HP

 

これは皮膚が外部の病原菌に侵された皮膚病や、

外部の刺激に対して発症する皮膚炎とは発症の根源が全く違っています。

 

上記に示している皮膚常在菌というのは

皮膚上で皮脂を分解する為に必ず必要な善玉細菌であり、
くわしくはこちら

外部から伝染した悪玉細菌ではありません。

 

 

つまり、

ニキビとは自分のカラダの生態システムの誤作動

と考えるのが妥当なのですね。

 

ニキビを薬などを用いて治療するべく皮膚疾患として捉えると、

その対処法が正しいものと大きく反れていってしまう原因となります。

 

 

「ニキビは皮膚科へ」

というキャッチフレーズをよく耳にしますね。

皮膚科の宣伝コマーシャルに使われるキャッチコピーですが、

実はこのコピーに煽動される形で多くの方が

「ニキビという疾患の捉え方」を間違ってしまっている気がします。

 

先ほども申したように、ニキビというのは病症ではありません。

治療の為に病院で薬を処方してもらう必要などまったくないのです。
(専門家にアドバイスを聞けるという点では皮膚科に通う価値はあるでしょうが。)

 

※ニキビ内部で膿が溜まった黄ニキビや、炎症を起こして痛みを伴う赤ニキビの場合は皮膚科の受診が賢明です。

 

では一体どのような方法で対処するのが正しいのでしょうか?

 

そのための方法を以下にまとめます。

 
①健康な生活習慣を

ニキビの直接的な原因は皮脂の過剰分泌です。

であれば、皮脂分泌を少なくしてしまえば話は早いわけですね。

皮脂が過剰分泌される要素としてあげられるのは

・ストレス
・脂の多い食事
・過度の脱脂(乾燥)
・運動不足

などです。

ストレスを受けると人は男性ホルモンを過剰に分泌するのですが、

脂の多い食事や運動不足も、皮脂の過剰分泌を促進します。

まずはストレスフリー健康な生活が第一です。

 

②過度の脱脂に要注意

上でも取り上げていますが、過度の脱脂も皮脂の過剰分泌を促進します。

通常人間の肌はある程度の量の皮脂で覆われているのが正常な状態なのですが、

それを過度に取り去ってしまうと

人の肌は皮脂が足りていないと判断し余分に皮脂を分泌するようになってしまいます。

 

脂性肌で悩む人の多くは皮脂をあぶらとり紙洗浄力のきつい洗顔で執拗に脱脂する為、

皮脂線が活発化し脂性を引き起こします。

ニキビ患者で脂性肌の人が多いのはこういった理屈です。

現段階で皮脂の過剰分泌が起こっていたとしても、

それを放置していれば皮脂の分泌量は徐々に落ちていき正常な状態に近づいていきます。
あぶらとり紙・フェイシャルペーパーなどの常用的な使用や、

普通の石鹸や市販の洗顔料などの高脱脂の洗剤での洗顔はニキビ肌には控えましょう。

 

③殺菌・抗菌は逆効果

実はニキビの成因にアクネ菌などの皮膚常在菌の繁殖が絡むことから、

強力な殺菌剤や抗菌剤を含んだ洗顔料や化粧水が販売されています。(アク○ス・○ロアクティブなど)

 

しかし、先ほども言ったように皮膚常在菌は悪玉細菌ではなく、

ヒトの肌を正常な状態に保つためには無くてはならないものです。

 

これを殺菌するとどうなるかと言えば

ニキビ以外の皮膚疾患を発症したり、

炎症を起こしてしまったり、

皮膚の乾燥を招いたりと…さらに酷い症状を誘発しかねません。


今あるニキビだけ
を治す為には有効な手立てですが、

これでは一時治ったとしても正常な肌の状態ではないためすぐに再発してしまいます。

 

ニキビに対して殺菌剤の使用は、出来れば避けたいことです。

 

 

④こまめな保湿を心がける

肌が十分に保湿されている状態であれば、皮脂の分泌は抑制されます。

保湿は洗顔後のだけでなく、出来るだけ2~3時間置きにこまめに行うと良いでしょう。

 

その際保湿剤は皮膚刺激の少ないものを選ぶ必要があります。

エタノールやPGがベースのものや、カチオン化ポリマー(ポリクオタニウム)が高配合のものは避けましょう。

オイル成分が高配合のものも避けたいところです。

 

できるだけ水溶性コラーゲンやヒアルロン酸などの保湿剤がたくさん入っているものが良いです。

またこまめな保湿を考えると、突拍子もなく高級なものは難しいでしょうね。

 

 

⑤必要以上なスキンケアを行わない。

 

正直なところこれが一番重要かもしれません。

 

お肌の症状に悩む方はその改善の為にあれやこれやと色々なことを試されます。

しかし、これはほとんどの場合悪化を招いたり長期化したりと良い影響を与えません。

 

人の肌というのは恒常性という性質をもち、

普段行われないことに対して過敏に反応してしまうものなのです。

 

僕が提案しているニキビ対策で行うべきなスキンケアは

・優しい洗顔(一日一回)
・こまめな保湿

だけです。

 

これ以上のスキンケアは必要ありません。

お金も必要ありませんし時間の拘束もほとんどありません。


必要なことは、

お肌のシステムを正常化する簡単な整備をちょっと行うだけなのです。


慢性化したニキビは厄介な相手ですが、

正しくスキンケアができれば必ず消えてなくなります。

最初は今までのスキンケアと変わってしまう為一時的に悪化する可能性はありますが

お肌のターンオーバー(代謝サイクル)は通常なら数週間はかかりますので

どんなことでも効果が現れるのには最低でも一カ月はかかります。

 

「急いては事をし損じる」

ということわざがあるように、

 

すぐに効果が出る特効薬を求めるのではなく

忍耐を持ってお肌の状態を正常に整えること

ニキビ肌卒業への一番の近道となるでしょう。

 

 

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